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第156回 天皇賞(秋)のデータ [競馬データ]

2000m芝に距離が変更になった84年以降、02年の中山競馬場での施行を除く32年、連対馬64頭、3着馬32頭からです。


毎年冒頭で書いていますが、菊花賞が「血統」を重視するならば、この天皇賞(秋)は「臨戦過程」と言えるかと思います。
ということで、今年もこの「臨戦過程」を中心に取り上げていきます。
特にその臨戦過程で毎年注目しているのが前々走の着順です。
32年中29年の連対馬で、片方の馬かまたは両方の馬が前々走で連対していました。
その残り3年ですが、
86年の1着サクラユタカオー(前々走天皇賞(春)2番人気14着)、2着ウインザーノット(前々走函館記念1番人気4着)という組み合わせ
06年の1着ダイワメジャー(前々走宝塚記念4番人気4着)、2着スィフトカレント(前々走新潟記念1番人気4着)の組み合わせ
09年の1着カンパニー(前々走宝塚記念7番人気4着)、2着スクリーンヒーロー(前々走天皇賞(春)2番人気14着)となっていました。

このように、前々走で連をはずした馬同士の決着は意外にまれな出来事となっています。
ちなみに、その3年中、86年と06年の2年の3着馬は前々走では連をはずしており、結局その2年は上位3頭とも前々走で連をはずしていたことになります。(09年の3着馬(ウオッカ)の前々走は1着でした。)

細かく見ていきますと、まず連対馬で前々走1着だったのは64頭中23頭で、その人気は1番人気13頭、2番人気7頭、3番人気1頭、4番人気1頭(16年の2着馬リアルスティール)、6番人気1頭(15年1着のラブリーディ)と、6番人気の1頭を除く22頭は4番人気以上の上位人気でした。
3着馬では32頭中12頭いて、そのうち9頭が1番人気、3頭が3番人気となっていて、こちらの前々走の人気はすべて3番人気以上の上位人気でした。
今回の登録馬で前々走1番人気から3番人気の上位人気で1着だったのは、キタサンブラック(天皇賞(春)1番人気)、ソウルスターリング(オークス1番人気)、ネオリアリズム(中山記念3番人気)の3頭となっています。

あと、前々走4番人気以下で1着になった登録馬は、サトノアラジン(7番人気)の1頭となっています。

同じく、連対馬で前々走2着だったのは64頭中20頭で、1番人気8頭、2番人気と3番人気が各2頭、4番人気が1頭、5番人気が2頭、あと6番人気、8番人気、9番人気、10番人気、12番人気が各1頭となっていました。

3着馬では32頭中4頭のみで、人気は3番人気、4番人気、2番人気、1番人気でした。

しかしながら、今回の登録馬で前々走2着だった馬はいません。

あと、連対馬で残りの前々走3着以下の馬は連対馬62頭中21頭いることになりますが、そのうち18頭の前々走のレースは人気着順に関係なく「G1」でした。(人気は2番人気~9番人気、着順は3着~14着)

そのうち11頭が宝塚記念(92年~95年、99年、04年~06年、09年、11年、12年)、3頭が天皇賞(春)(84年、86年、91年)、2頭が天皇賞(秋)(90年、09年)、あと有馬記念(89年)、日本ダービー(10年)が各1頭となっていました。

あと残りの3頭は、「函館記念1番人気4着」「日経賞4番人気6着」「新潟記念1番人気4着」となっていました。
3着馬では、前々走3着以下の馬は32頭中残りの15頭ということになりますが、そのうち前々走が「G1」だったのは6頭に止まっています。
その人気着順は、3番人気~9番人気、3着~16着まで幅がありますが、前々走「G1」以外の残り9頭では、着順は3着から12着まで幅があるものの人気は1番人気から3番人気までの人気上位となっていました。
ちなみに今回の登録馬で前々走「G1」で3着以下だったのは、20頭中11頭います。
また今回の登録馬で前々走「G1」以外のレースで1番人気~3番人気で3着以下だったのは、リアルスティール(2番人気8着)の1頭となっています。


次に、毎年取り上げていますが、今度は「当日の人気」に着目したいと思います。
まず、連対馬の当日の人気ですが、1番人気が18頭、2番人気が10頭、3番人気が4頭、4番人気が7頭、5番人気が8頭と、5番人気以上の上位人気が連対馬64頭中47頭も占めています。
また、過去32年でその1番人気から5番人気までの中での組み合わせ(5頭の馬連ボックス)で決まった年は15年となっていました
つまり、あとの6番人気以下の下位人気が絡む年が残り17年あるということになりますので、どちらかと言えば波乱の要素が高いレースとなっています。
その6番人気以下の下位人気だった馬が絡んだ年のそれぞれの人気の組み合わせは、1-8(84年)、13-1(85年)、2-6(86年)、1-6(87年)、11-5(92年)、5-6(93年)、3-8(94年)、6-4(98年)、2-12(99年)、1-13(04年)、14-1(05年)、4-7(06年)、1-7(07年)、5-7(09年)、7-2(11年)、1-10(15年)、1-7(16年)となっていました。
このことからわかることは、まず6番人気以下の下位人気同士の組み合わせがないこと、そしてもう一つは片方がすべて5番人気以上の上位人気となっていることでした。
さらにもうひとつ、84年から87年までの4年連続、92年から94年までの3年連続、98年99年の2年連続、04年から07年の4年連続、15年16年の2年連続と、この6番人気以下の下位人気が絡む年は、09年と11年を除いて連続性を持っているということです。
さて今年、一昨年昨年に続いて3年連続で下位人気は絡むでしょうか。

それから、連対馬でのこの6番人気以下の人気と「枠」との関連性もそのまま昨年のデータを加味して載せておきます。
まず10番人気以下の二桁人気の6頭ですが、1枠が2頭、2枠が1頭、3枠が2頭、7枠が1頭(15年)と、1頭を除き内枠に集中していました。
あと、6番人気から9番人気の残り11頭ですが、1枠3頭、4枠1頭、5枠3頭、6枠1頭、7枠2頭、8枠1頭となっていました。

同じく3着馬の当日の単勝人気では、1番人気が4頭、2番人気が5頭、3番人気が4頭、4番人気が1頭、5番人気が4頭と、5番人気以上の上位人気は32頭中18頭と連対馬ほどの数字ではありませんでした。
それから、3着馬も連対馬と同じく、人気と「枠」のデータを載せておきます。
まず10番人気以下の二桁人気の5頭ですが、1枠が1頭、2枠も1頭、3枠はなし、4枠が3頭、5枠はなし、6枠が1頭と、連対馬ほどではありませんが、心持ち内枠の馬となっています。
あと、6番人気から9番人気の残り8頭ですが、1枠と3枠が各1頭、4枠3頭、6枠2頭、8枠3頭となっていました。


ついでにここで枠の出目を出しておきます。
まず1着馬ですが、最も多かったのは7枠の7頭で、次に1枠の5頭、それから4枠、5枠、6枠の各4頭、2枠、8枠の各3頭、3枠の2頭と続いていました。
2着馬ですが、最も多かったのは4枠の8頭で、次に7枠の6頭、1枠の5頭、5枠の4頭、それから2枠、8枠の各3頭、3枠の2頭、6枠の1頭と続いていました。
3着馬は、4枠が7頭と最も多く、続いて6枠が6頭、1枠と3枠と8枠が各5頭、2枠が2頭、5枠と7枠が各1頭となっています。
また00年以降では、中山競馬場開催の02年を除く00年から06年までと08年、そして15年、16年は、7枠か8枠の外枠が連対していました。
過去32年でも、その外枠は16年で絡んでいました。
対して1枠2枠の内枠も結構絡んでいて、13年となっています。

一昨年15年は「4枠-7枠―8枠」、昨年16年は「5枠-7枠-8枠」で決まっています。


次に、もう一度臨戦過程に戻りまして、今度は「前走のレース」に着目してみます。
一番多く連対しているのは、最近はかつてほどの勢いはないものの、依然として「毎日王冠」組となっています。
連対馬64頭中27頭が連絡みしていました。
その27頭の毎日王冠での人気ですが、93年8番人気(2着)のセキテイリュウオー、13年6番人気(2着)のジャスタウェイ、15年6番人気(7着)のステファノスを除く24頭が5番人気以上の上位人気となっていました。
今回の登録馬で前走毎日王冠5番人気以上の馬は、1番人気(8着)ソウルスターリング、2番人気(6着)マカヒキ、3番人気(1着)リアルスティール、4番人気(3着)グレーターロンドン、5番人気(2着)サトノアラジンの5頭となっています。
また、前走毎日王冠組27頭の着順も見てみますと、2番人気6着のヤマニンゼファー(93年)、5番人気8着のセキテイリュウオー(94年の2度目の連対の時)、1番人気6着のジェニュイン(95年)、2番人気9着のエイシンフラッシュ(12年)、6番人気7着のステファノスの5頭を除く22頭が毎日王冠で掲示板に載っていました。
あと残りの馬で、上記のリアルスティール、サトノアラジン、グレーターロンドン以外で、前走毎日王冠で掲示板に載っていた馬(、4着、5着)は、今回はいません。
他に前走毎日王冠を走った馬は、10番人気7着のワンアンドオンリーの1頭となっています。

さてこの「毎日王冠」組ですが、かつては直結するステップレースで有名でしたが、98年以降05年までの間は連対できず不振が続いていました。
しかし、06年1着のダイワメジャー、07年2着のアグネスアーク、08年1着のウオッカ、09年1着のカンパニー、10年2着のペルーサ、11年2着のダークシャドウ、12年1着のエイシンフラッシュ、13年1着のジャスタウェイ、14年1着のスピルバーグ、15年2着のステファノスと06年から一昨年15年まで、ここ10年毎年片方の1頭が連対していて、かつての勢いを取り戻しつつあります。(昨年16年は3着に入りました)

それから、その毎日王冠組が不振となった98年以降、代わりに連対していたのは「京都大賞典」組でした。
それまでは、89年のスーパークリークの1頭のみでしたが、98年にステイゴールドが2着になってからは、99年はワンツー、あと00年、01年、04年と98年以降6頭の連対がありました。
この6頭ですが、その前々走はすべて宝塚記念で4着以内に入っていました。
ただ、05年以降一昨年の14年までの9年間は1頭も連対できず、今度はこの京都大賞典組が不振に陥っていました。
しかし、一昨年15年、前走京都大賞典1番人気1着のラブリーデイが見事、この天皇賞(秋)で1着となっています。
そのラブリーデイの前々走は宝塚記念で1着となっていました。
今回の登録馬で、前走京都大賞典を走った馬は、3番人気4着だったミッキーロケット、11番人気7着だったヒットザターゲットの2頭となっています。
しかしながら、この2頭とも前々走は宝塚記念でしたが、それぞれその着順は、6着、11着となっていました。

あと、前走で「毎日王冠」と「京都大賞典」を除くレースに出走していたのは29頭になりますが、その前走の人気着順が、84年2番人気7着(オールカマー)のテュデナムキング、85年6番人気2着(1400万特別)のギャロップダイナ、88年2番人気1着(宝塚記念)のタマモクロス、90年4番人気3着(宝塚記念)のヤエノムテキ、03年8番人気2着(宝塚記念)のツルマルボーイ、05年9番人気1着(札幌記念)のヘヴンリーロマンス、05年2番人気2着(インターナショナルS)のゼンノロブロイ、06年3番人気4着(オールカマー)のスイフトカレント、07年2番人気2着(宝塚記念)のメイショウサムソン、09年6番人気5着(宝塚記念)のスクリーンヒーロー、14年3番人気9着(宝塚記念)のジェンティルドンナ、16年2番人気11着(安田記念)のリアルスティールの12頭を除く17頭が1番人気でした。
そのうち9頭が1番人気1着となっていました。
あとの前走1番人気の残り8頭の着順は、2着が2頭、3着が1頭、4着が4頭、5着が1頭となっていました。
今回の登録馬で、前走「毎日王冠」と「京都大賞典」を除くレースに出走して1番人気となった馬は、前走オールカマー1番人気2着だったステファノス、札幌記念1番人気3着だったヤマカツエースの2頭がいます。

それから3着馬の前走ですが、「毎日王冠」は11頭いました。

いずれも掲示板に載っていました。
「京都大賞典」は3頭で、その人気は1番人気か2番人気となっていました。
あと、この二つのレース以外は残り18頭ということになりますが、宝塚記念7番人気13着(92年ヤマニングローバル)、府中牝馬S2番人気8着(05年ダンスインザムード)、天皇賞(春)4番人気8着の3頭以外は前走掲示板に載っていました。
そのうち9頭は1着でした。
これらに当てはまる登録馬は、前走毎日王冠組では、リアルスティール、サトノアラジン、グレーターロンドンの3頭、前走京都大賞典組では該当する馬はいません。
あと、この二つのレース以外で、前走掲示板に載ったのは、サクラアンプルール(札幌記念1着)、サトノクラウン(宝塚記念1着)、シャケトラ(宝塚記念4着)、ステファノス(オールカマー2着)、ネオリアリズム(香港クイーンエリザベス2世C1着)、ヤマカツエース(札幌記念3着)の6頭となっています。


次に血統ですが、最近父の血統で目立つのはヘイルトゥリーズン系となっています。
95年ジェニュインが2着で初めてこの系統が連対して以降は、中山開催を除く21年で連対馬42頭中30頭も占めていました。(よって、全体的にも84年以降、連対馬64頭中30頭となります。)
そのうちサンデーサイレンス系が25頭も絡んでいました。
そのヘイルトゥリーズン系の20頭の臨戦過程を見てみますと、前走ではジェニュイン(6着)、スペシャルウイーク(7着)、ステイゴールド(6着)、ステファノス(7着)、リアルスティール(11着)の5頭を除く25頭は掲示板に載っていました。
また、前々走では09年2着のスクリーンヒーロー(天皇賞(春)2番人気14着)、10年2着のペルーサ(日本ダービー2番人気6着)の2頭を除く28頭は4着以上の上位着順でした。
前走で掲示板を外した4頭の前々走はいずれも掲示板に載っていました。(2着3頭、3着1頭)
また、前々走で掲示板を外した2頭の前走はどちらも5着と掲示板に載っていました。
今回の登録馬でヘイルトゥリーズン系の馬は20頭中14頭いますが、前走、前々走とも掲示板に載っていたのは、グレーターロンドン、サトノアラジン、ネオリアリズム、の3頭、どちらかが掲示板に載っていたのは、キタサンブラック(前走9着、前々走1着)、シャケトラ(前走4着、前々走9着)、ステファノス(前走2着、前々走7着)、トルークマクト(前走4着、前々走16着)、マカヒキ(前走6着、前々走4着)、リアルスティール(前走1着、前々走8着)、レインボーライン(前走5着、前々走12着)の7頭となっています。

次に連対馬の中で父の血統で多かったのはノーザンダンサー系の12頭でした。
その内訳は、ニジンスキー系が4頭、ノーザンテースト系が3頭、サドラーズウエルズ系が3頭、リファール系、トライマイベスト系が各1頭となっていました。
その12頭の中で6頭の母の父(BMS)はナスルーラ系でした。
またそのノーザンダンサー系12頭の前走はすべて掲示板に載っていました。
今回の登録馬では、ノーザンダンサー系で前走掲示板に載っていたのは、前走宝塚記念1着のサトノクラウンの1頭となっています。

続いて多かったのは11頭のナスルーラ系で、そのうち7頭がグレイソブリン系、4頭がプリンスリーギフト系でした。
その前走の着順は、94年2回目の2着となったセキテイリュウオーが前走5番人気8着となった以外はすべて4着以上の上位着順でした。
また、話は飛びますが、このナスルーラ系が、BMS(母の父)を含め、この系統が絡んだ馬が連対したのは、32年中18年となります。

また、3着以内となりますと、32年中、87年、05年、06年、13年以外27年にもなります。
今回の登録馬で、父がナスルーラ系の馬の登録はありませんが、BMS(母の父)では、キタサンブラック(前走9着)、ヒットザターゲット(前走7着)の2頭となっています。

あと、ミスタープロスペクター系が3頭、トゥルビョン系、ネイティヴダンサー系(オグリキャップ)が各2頭、ハイペリオン系、プリンスローズ系、サンクタス系、サーゲイロード系が各1頭となっていました。

3着馬31頭では、最も多かったのはヘイルトゥリーズン系が10頭、次にナスルーラ系が8頭と続いています。
そのナスルーラ系ですが、プリンスリーギフト系が4頭、グレイソブリン系が3頭、レッドゴッド系が1頭となっていて、ヘイルトゥリーズン系は、サンデーサイレンス3頭、リアルシャダイ、アグネスタキオン、タニノギムレット、ゼンノロブロイが各1頭となっていました。
続いて5頭でノーザンダンサー系(ノーザンテースト系3頭、リファール系、トライマイベスト系各1頭)、ミスタープロスペクター系が3頭、トゥルビョン系が2頭、ボワルセル系、ハードツービート、エルバジェ系が各1頭となっていました。


あと毛色ですが、1着馬で最も多かったのは鹿毛で16頭となっていました。
続いて、黒鹿毛が8頭、栗毛が6頭、芦毛が2頭となっていました。
2着馬で最も多かったのも鹿毛で15頭となっていました。

続いて、栗毛が7頭、黒鹿毛が4頭、青鹿毛が3頭、芦毛が2頭、青毛が1頭となっていました。
3着馬では、やはり鹿毛が15頭と最も多く、続いて栗毛が9頭、黒鹿毛が4頭、青鹿毛が3頭、栃栗毛が1頭となっていました。


年齢では、まず1着馬では4歳馬が17頭と最も多く、続いて5歳馬が12頭、あと3歳馬、7歳馬、8歳馬が各1頭となっていました。
しかしながら、なぜか6歳馬の1着はまだ出ていません。

2着馬では、同じく4歳馬が15頭と最も多く、次いで5歳馬が10頭、3歳馬が5頭、6歳馬が2頭となっています。
3着馬でも4歳馬が13頭と最も多く、5歳馬が12頭、6歳馬が4頭、3歳馬が3頭となっていました。


以上ですが、今年もなかなか実力馬揃いで、かなり悩むことになりそうですね。
ともかくも、今年も上記のデータを基に丁寧に検討して結論を出していこうと思います。

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