SSブログ

第83回 菊花賞のデータ [競馬データ]

今年も昨年に続き、京都競馬場が整備工事を行っているため、京都競馬場ではなく、阪神競馬場3000m芝で行われます。
とりあえず、一昨年20年までの京都競馬場で行われたデータを挙げて、項目ごとに、昨年の阪神競馬場での結果を載せていきたいと思います。
84年以降一昨年20年までの37年、連対馬74頭、3着馬37頭からです。


毎年冒頭で書いていますが、菊花賞は3000mの長丁場のレースですので、やはり基本は「血統」にあることは言うまでもありません。
まずはその全体的な血統から見ていきます。
単純に父の血統の多い順からあげていきますと、連対馬では74頭中、ヘイルトゥリーズン系が42頭、ノーザンダンサー系が9頭、ナスルーラ系が8頭、マイバブ系(トゥルビョン系)、ミスタープロスペクター系が各3頭、テディ系、セントサイモン系、サンクタス系(サッカーボーイ)が各2頭、エルバジェ系、ハイペリオン系、ファリス系が各1頭となっています。
しかし、毎年触れていますが、時の流れもあって、血統の主流は時とともに変わっているのも事実です。
昨年までの繰り返しになりますが、単純に父の血統を見てみますと、80年代後半から90年代では、上位にパーソロン系を代表とするトゥルビョン系がちらほら見受けられました。
そして90年代中頃では、グレイソブリン系、ネヴァーベンド系、レッドゴッド系のナスルーラ系がちらほら見受けられました。
そして、90年代後半から現在に至るまで、サンデーサイレンス系を中心とするヘイルトゥリーズン系が主流となっています。
最近では、特にサンデーサイレンス系の中でも、19年は、1着馬、2着馬共にディープインパクト産駒が初めて占め、20年は1着、3着とこの2年、2頭ずつ3着以内にディープインパクト産駒が入っていました。
そのディープインパクト産駒ですが、11年以降過去10年、4勝、2着3回、3着3回という目立った戦績を残しています。
ちなみにその内訳を挙げまと
11年  3番人気3着 トーセンラー
13年  5番人気2着 サトノノブレス
15年  2番人気2着 リアルスティール
16年  1番人気1着 サトノダイヤモンド
17年 13番人気3着 ポポカテペトル
18年  7番人気1着 フィエールマン 
19年  3番人気1着 ワールドプレミア
19年  8番人気2着 サトノルークス
20年  1番人気1着 コントレイル
20年  5番人気3着 サトノフラッグ

となっています。
しかしながら過去では、10年、勝ち馬がナスルーラ系(レッドゴッド系)のビッグウィーク、2着馬がミスタープロスペクター系(キングカメハメハ)のローズキングダムで、久々にヘイリトゥリーズン系産駒が連対をはずしてしまうということがありました。(3着はヘイルトゥリーズン系サンデーサイレンス系のミスキャスト産駒)
実にヘイルトゥリーズン系が連をはずすのは、91年以降99年に次いでこの10年が2回目となりました。(84年~90年までは連対なし)
特に、00年以降11年続いていたヘイルトゥリーズン系のサンデーサイレンス系統の連対記録も途切れたことになってしまいました。
確かにサンデーサイレンス系強しということはありますけれど、全面的に信用してしまうとエライ目に遭うこともあるのでここは思案のしどころです。
ただ、しかしながら、このヘイルトゥリーズン系が連対をはずした10年の連対馬2頭のBMS(母の父)はどちらもサンデーサイレンスでした。
さらに、その年の3着のビートブラックの父は、サンデーサイレンス系のミスキャスト。
やっぱり今のところ菊花賞の血統の基本は、サンデーサイレンス系と言わざるを得ないかも知れませんね。
ちなみに、菊花賞でBMSがサンデーサイレンスだったのは、06年の優勝馬ソングオブウインド(父はミスタープロスペクター系のエルコンドルパサー)が最初で、その翌年07年の優勝馬アサクサキングス(父はノーザンダンサー系のホワイトマズル)も同じくそうでした。
そして10年の連対馬2頭(父はそれぞれ、ナスルーラ系のバゴ、ミスタープロスペクター系のキングカメハメハ)がそうであったということで、今までBMSがサンデーサイレンスの馬は4頭が連対したことになります。
ただ、11年以降20年までの9年間でのBMSがサンデーサイレンスの連対はありません。
ただし、13年1着のエピファネイアのBMSは、サンデーサイレンスの仔のスペシャルウイーク、17年1着のキセキ、20年2着のアリストテレスのBMSは、サンデーサイレンスの仔のディープインパクトとなっていました。

3着馬では、09年3着のセイウンワンダー、15年3着のリアファル、16年3着のエアスピネルが、3頭ともBMSはサンデーサイレンス、そして18年3着のユーキャンスマイルのBMSはダンスインザダークとなっていました。

話を戻して、まずそのサンデーサイレンス産駒として初めてダンスインザダークが連対(1着)した96年以降24年では、連対馬50頭中37頭がヘイルトゥリーズン系となっていました。
その内訳はサンデーサイレンスが8頭、サンデーサイレンスの仔は24頭(ディープインパクトが7頭、ダンスインザダークが5頭、ステイゴールドが4頭、スペシャルウイークが2頭、フジキセキ、アドマイヤベガ、ハーツクライ、ネオユニヴァース、ブラックタイド、ディープスカイが各1頭)、他にブライアンズタイムが2頭、リアルシャダイ、シンボリクリスエス、エピファネイアが各1頭となっています。
そのヘイルトゥリーズン系の連対馬37頭のBMSの内訳ですが、ノーザンダンサー系が16頭、ナスルーラ系が8頭、ヘイルトゥリーズン系が5頭、ミスタープロスペクター系が3頭、セントサイモン系、トゥルビョン系が各2頭、ハンプトン系が1頭となっていました。

同じく、その96年以降の3着馬も見てみますと、96年以降の過去25年では、15頭のヘイルトゥリーズン系産駒が入っていました。
その内訳は、サンデーサイレンスが3頭、サンデーサイレンスの仔が7頭(ディープインパクが3頭、ヤマニンセラフィム、ミスキャスト、トーセンダンス、ゼンノロブロイが各1頭)、サンデーサイレンスの孫が1頭(ジャスタウェイ)、あと、グラスワンダー系が2頭(グラスワンダー、スクリーンヒーロー)、ブライアンズタイム、レッドランサムが各1頭となっています。
ちなみにその父がヘイルトゥリーズン系の14頭のBMSの内訳ですが、ネイティヴダンサー系が6頭(ミスタープロスペクター系4頭、アリダー系、エタン系が各1頭)、ノーザンダンサー系が3頭(マルゼンスキー(ニジンスキー系)、フェアリーキング、オースミタイクーンが各1頭)、ヘイルトゥリーズン系が2頭(サンデーサイレンス、ブライアンズタイム)、あとナスルーラ系、トゥルビョン系、ブランドフォード系が各1頭となっています。
あと父の血統の残りは、ノーザンダンサー系が6頭(サドラーズウェルズ系が2頭、ノーザンテースト系、ニジンスキー系、ダンチヒ系、リファール系が各1頭)、ミスタープロスペクター系(キングカメハメハ)が2頭、ナスルーラ系(トニービン)、サーゲイロード系(ニホンピロウイナー)が各1頭となっていました。

それからもう一つ、先ほど触れましたが、06年、07年連続、そして10年の1着馬、2着馬、そして09年の3着馬、そして16年の3着馬のそれぞれのBMSがサンデーサイレンスとなっていて、このあたりもやはり注意が必要になるかと思います。

また、上述しましたけれど、サンデーサイレンスの仔のスペシャルウィークがBMSだったエピファネイア(父はシンボリクリスエス)が13年で1着、同じくサンデーサイレンスの仔ディープインパクトがBMSだったキセキ(父はルーラーシップ)が17年で1着、同じくディープインパクトがBMSだったアリストテレス(父はエピファネイア)が20年2着、同じくサンデーサイレンスの仔のダンスインザダークがBMSだったユーキャンスマイル(父はキングカメハメハ)が18年3着となっていますので、これからはBMSがサンデーサイレンス系の仔にも注意が必要になってくるかも知れません。

それから、続いてノーザンダンサー系ですが、ずっとコンスタントに活躍しています。
20年までの過去37年間で、連対馬74頭では、父9頭、BMS22頭、3着馬37頭では、父6頭、BMS10頭となっていました。

それと毎年触れていますが、最近、従来短距離向きと言われたミスタープロスペクター系も活躍しています。
99年初めてBMSとしてラスカルスズカ(ミスワキ)が3着となり、そして03年同じくBMSとしてザッツザプレンティ(ミスワキ)が連対(1着)し、次いで同じくBMSとして04年ホオキパウェーブ(ミスタープロスペクター)が2着となりました。
そして06年ソングオブウインドが父(エルコンドルパサー)として初めて連対(1着)いたしました。
またその年の3着にBMSとしてアドマイヤメイン(ヘクタープロペクター)が入っています。
それから10年の2着馬ローズキングダム(父キングカメハメハ)が2頭目のミスタープロスペクター系産駒として連対を果たしました。
そして11年の3着馬トーセンラー(父ディープインパクト、BMSリシウス)、14年の1着馬トーホウジャッカル(父スペシャルウイーク、BMSアンブライドソング)、15年の3着馬リアファル(父ゼンノロブロイ、BMSエルコンドルパサー)、16年の3着馬エアスピネル(父キングカメハメハ、BMSサンデーサイレンス)、17年には、キセキ(父ルーラーシップ、BMSディープインパクト)が06年のソングオブウインド以来父としての2頭目の1着馬、10年のローズキングダム以来の3頭目のミスタープロスペクター系産駒の連対馬となりました。
同じく17年の3着馬ポポカテペトル(父ディープインパクト、BMSミスターグリーリー)もBMSがミスタープロスペクター系でした。
18年の3着馬ユーキャンスマイル(父キングカメハメハ、BMSダンスインザダーク)は父がミスタープロスペクター系でした。
20年の1着馬コントレイル(父ディープインパクト、BMSアンブライドルズソング)のBMSがミスタープロスペクター系でした。
よって、3着以内に入ったミスタープロスペクター系絡みの馬は99年以降昨年20年までの22年で計14頭となっています。(父が5頭、BMSが9頭)
その3着以内に入ったミスタープロスペクター系の14頭のそれぞれの配合の相手ですが、父がミスタープロスペクター系だった5頭のBMSは、上記で挙げましたとおりそのうち4頭がサンデーサイレンス、1頭がディープインパクトと、5頭共サンデーサイレンス系でした。
BMSがミスタープロスペクター系9頭のそれぞれの父は、7頭がサンデーサイレンス系(ディープインパクト3頭、サンデーサイレンス、ダンスインザダーク、スペシャルウイーク、ゼンノロブロイ)、2頭がノーザンダンサー系(リファール系、サドラーズウェルズ系)となっています。

このミスタープロスペクター系が絡んだ3着以上に入った14頭の共通点を見てみますと、17年の3着馬ポポカテペトル、18年の3着馬ユーキャンスマイルを除く11頭は、前走か前々走の両方かどちらかで、重賞4着以上の上位に入っていました。

次に、98年から07年まで父として連対のなかったナスルーラ系ですが、08年、久々にグレイソブリン系のジャングルポケット産駒のオウケンブルースリが1着となりました。
そして10年にもレッドゴッド系のバゴ産駒のビッグウィークが1着となりました。
しかしながら、久々と言っても、その連対しなかった10年間、BMSとしてはナスルーラ系は7頭が連対していましたし、過去37年を見ても、父あるいはBMSでナスルーラ系だった馬が37年中21年連対するなど、結構コンスタントに活躍している血統でもあります。
しかしながら、結局絡まなかった年は、84年、85年、86年、89年、91年、96年、01年、04年、05年、07年、11年、12年、14年、16年、17年、18年、19年となっていて、ここ10年中7年絡んでいないことから、ここは悩むところです。
しかしながら、上記で挙げたナスルーラ系絡みが連対しなかった16年の中で3着馬がナスルーラ系だったのは、91年、04年、05年、20年と4年ありますので、3着以内では、37年中25年絡んでいたことになります。

ちなみに3着馬でのナスルーラ系絡みも挙げておきますと、ここ22年では、父2頭(トニービン)、BMS3頭(ネヴァーベンド系2頭、グレイソブリン系1頭)となっていて、過去37年では、父3頭(いずれもトニービン)、BMS5頭(ネヴァーベンド系、グレイソブリン系各2頭、ネヴァーセイダイ系1頭)となっています。


昨年21年の阪神競馬場での上位3頭の血統ですが、
1着馬 父    ミスタープロスペクター系(ドゥラメンテ)
     BMS  ノーザンダンサー系(サドラーズウェルズ系)
2着馬 父    ヘイルトゥリーズン系(エピファネイア)
     BMS ヘイルトゥリーズン系(ディープインパクト)
3着馬 父    ヘイルトゥリーズン系(エピファネイア
     BMS ヘイルトゥリーズン系(ディープインパクト)
となっています。


ではあとは血統以外のデータを見ていきます。

まず臨戦過程ですが、その連対馬の前走を見ていきます。
前走1着の馬は連対馬74頭中26頭いました。
そのうち前走1番人気は16頭、2番人気は5頭、3番人気は2頭、4番人気5番人気6番人気が各1頭ずつとなっています。
次に前走2着馬ですが、74頭中16頭となっていて、人気の内訳は1番人気が5頭、2番人気が7頭、3番人気が1頭、5番人気が1頭、8番人気が1頭、14番人気が1頭と、2頭を除けば前走1着馬と同じ傾向となっています。
次に前走3着馬では、3着失格馬も入れて74頭中15頭いました。
人気は1番人気1頭、2番人気4頭、3番人気2頭、4番人気1頭、5番人気1頭、6番人気2頭、7番人気、9番人気、10番人気が各1頭となっていました。
あと、残り前走4着以下の17頭ですが、その前走のレースはすべて「G2」でした。
その着順は、4着が5頭、5着が4頭、6着が3頭、7着が1頭、9着が2頭、12着、13着が各1頭ずつとなっていました。
ちなみに、前走12着と13着の2桁着順の2頭ですが、1頭は、02年、前走札幌記念11番人気13着から16番人気で2着となったファストタテヤマで、その父はダンスインザダーク、もう1頭は08年、神戸新聞杯14番人気12着から15番人気2着となったフローテーションで、その父はスペシャルウイークとなっていて、両馬ともサンデーサイレンスの孫となっていました。

3着馬では、前走1着の馬は12頭いました。
そのうち前走1番人気が6頭、2番人気が4頭、3番人気、5番人気が各1頭となっています。
前走2着馬が6頭となっていて、1番人気が3頭、2番人気が1頭、3番人気が2頭となっています。
前走3着馬が8頭で、2番人気が3頭、3番人気が1頭、5番人気と6番人気が各2とうとなっています。
前走4着馬は3頭、2番人気、4番人気、9番人気が各1頭となっています。
前走5着馬が2頭で、2番人気、4番人気が各1頭となっていました。
前走6着馬は2頭、3番人気、7番人気が各1頭となっています。
前走7着馬は3頭、2番人気が2頭、6番人気が1頭となっています。
あと、前走12着が1頭で13番人気でした。(88年3着のアルファレックス、当日18番人気で前走は京都新聞杯でした)

昨年、阪神競馬場施行での上位3頭の前走の人気と着順ですが、
1着馬 セントライト記念1番人気13着
2着馬 セントライト記念5番人気3着
3着馬 2勝クラス1番人気1着


それから毛色ですが、連対馬で一番多かったのは鹿毛で33頭いました。
次に多かったのは栗毛と黒鹿毛で、共に14頭連対していました。
栗毛の連対馬ですが、05年2着のアドマイヤジャパン(6番人気、50.3倍)、08年2着のフローテーション(15番人気、37.7倍)を除く12頭の単勝オッズはすべて一桁台でした。
黒鹿毛の連対馬ですが、その前走の着順は93年2着のステージチャンプ(前走京都新聞杯6着)を除く13頭が重賞で3着以上の上位でした。
続いて芦毛が7頭連対していて、前々走で7頭とも掲示板に載っていました。
それから青鹿毛ですが、6頭連対しています。
この4頭とも前走、前々走とも4着以上の上位となっていました。

3着馬では、鹿毛が最も多く、36頭中23頭となっていました。
次いで、黒鹿毛が5頭、栗毛、青鹿毛が各3頭、青毛が2頭と、芦毛が1頭なっています。

昨年の阪神競馬場施行での上位3頭の毛色ですが、
「鹿毛-黒鹿毛-鹿毛」
となっていました。


あと当日の1番人気の馬ですが、37年で18頭が連対しています。
その単勝オッズは、一番低かったのは05年優勝のディープインパクトの1.0倍で、あとJRAプラス10適用で、20年優勝のコントレイルの1.1倍があります。
一番高かったのは、16年までは91年2着のイブキマイカグラの3.9倍でしたが、17年に1番人気1着馬キセキの単勝オッズが4.5倍と、久々に記録を塗り替えました。
その18頭の前走ですが、2番人気3着だった08年1着のオウケンブルースリと2番人気2着だった17年1着のキセキを除く16頭は、人気か着順のどちらか、または両方で「1」がついていました。

昨年の阪神競馬場施行での1番人気はレッドジェネシスでしたが、13着と敗れています。


以上ですが、今年も阪神競馬場に変わっての菊花賞、難解ですね。
ともかくも、上記のデータを参考に、特に血統を中心に、丁寧にひも解いて結論を出していこうと思います。


nice!(5)  コメント(0) 
共通テーマ:競馬

nice! 5

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント